またまた「オーディオの科学」擁護のコメントが来ました
11/3/3 11/3/5追記
サイトウォチャーさんから「オーディオの科学」を擁護するコメントが2通来ました。公正を期す為公開をします。御興味のある方はお読み下さい。
サイトウォチャーさんは「ケーブルを替えても音は変わらない」との主張ですが、私は「ケーブルを替えれば音が変わる」ですので、幾ら議論しても、私から見れば禅問答になりつつあります。
私が師と仰ぐAV機器設計の専門家の方は、
・音の差が判らないのは、以前聴いた音を記憶する能力に欠けている。
・ブラインドテストの有効性は疑問だ。
と仰っています。音の違いは五感の問題と捉えれば、ソムリエと同じで、ワインを嗜わ無い方には全く意味が無く、即ち、音にこだわりを持たない方には如何でも良い事です。ソムリエは世界各地のワインの味を覚えていて、その特徴を理解しています。これは心理効果などでは有りません。音質も自分の愛用セットが出す音を覚えていて、ケーブルを替えた時にどのような変化を認知出来るかの問題で、皆で集まって聴いたら判ると言うものではありません。その意味でブラインドテストの有効性を疑っているのです。初めて聴いた他人のオーディオシステムの音は自分のシステムが出す音とは差があり、その中で、微妙な音の差を評価するのは難しい作業だと思います。
20kHzを超える音の認識が出来る方がいれば、その様な”ソムリエの方の為に”この帯域を、きちんと表現できるケーブルを、造る事が技術の進歩だと私は考えています。頭から音は変わらないのだと、そこで歩を止めてしまえば、それ以上の展開は有り得ません。そこに広帯域のケーブルを世に出す意味があると思います。SP-6Pスピーカーケーブルにはその狙いを込めて設計をしました。その後のUT-1QやSP-BWも同様です。オーディオケーブルで言えば、4C-XEWやST-1Pは2重シールドを施し、MHz帯域まで考慮した設計をしています。これらはPCオーディオをされている方々には高い評価をして頂いています。ある方のブログでの4C-XEWの評価;”たった1400¥/mのケーブルのくせに、こんな(良い)音が出るのか・・”
「オーディオの科学」で例示された、有り得ないスピーカーケーブルとこれをベースにした、身近なケーブルの特性比較計算をしてみました。各特性の周波数特性を添付します。
「オーディオの科学」の有り得ないスピーカーケーブル;(グラフ中では”科学#$”と表示)
導体径=1mm、導体間隔=5mm、絶縁体の比誘電率=1(空気)
身近なケーブル;(グラフ中では”汎用#$”と表示)
導体径=1mm、導体間隔=2.2mm、絶縁体の比誘電率=4(PVC)
「SpeakerCableHikaku.pdf」をダウンロード
「簡単な実験」
上記2品種のケーブル特性には大きな差がありますから、音の差を聞き分けられるのではないでしょうか? 数百円の出費で実験が出来ます。ホームセンター等で簡単に入手できる0.75m㎡(30本/0.18mmの撚線、導体外径は1.15mmですので上記計算に近い)の2心平行コード(皆さんの身の回りの電気機器に付属しているの電源コード;正式名称はVFFコードです)をスピーカーコードに必要分購入してきてください。手持ちのもので間に合えばそれで結構です。
1、先ず、平行2心のまま、スピーカーケーブルとして音を聴いてよく覚えておいてください。特に低音、高音、解像度、音量がチェックポイントです。アンプの設定(ボリュームの位置)を変えないで、安全の為、電源OFFにしてスピーカー端子と線心の配線を記録して取り外してください。⇔汎用ケーブルの音
2、VFF平行コードは2心の中央部にある溝に沿って2心に引き裂く事が出来ますので、完全に2心に引き裂いてください。その後、1項と同様にスピーカーケーブルとして1項で記録した端子位置に同じ導体を配線してください。その際に2心の電線の間隔をアンプ~スピーカー間で出来るだけ広げてください。「オーディオの科学」の比誘電率=1を実現する為です。アンプの電源をONにして、1項で聴いた音楽を同じボリュームの位置で聴いてください。⇔「オーディオの科学」の音
3、チェックポイントの低音、高音、解像度、音量はどの様に変化したでしょうか? 変化を認識できた方は、上記のグラフと御自分の耳で聴いた音の差を比較してみてください。
この実験をされた方は、結果、感想をコメントにお寄せ頂ければ幸いに存じます。
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コメント
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スピーカーコードの実験をしましたので私なりの感想を申し上げます。
先ずVFF平行コードをそのまま繋いでみました。(A)
次に同じコードで向きを変えてみました。 (a)
次に同じコードを引き裂いて出来るだけ離して繋いでみました。 (B)
次にそのコードで両方とも向きを変えてみました。 (b)
次にそのコード(B、b)の片方を向きを変えてつないでみました。(C)
次にそのコード(C)で両方とも向きを変えてみました。 (c)
上記のように6通りの実験で私が認識した結果を記します。
一番透明度があり、高域も低域もワイドで質感が良く聞こえたのは(C、c)グループで次に良かったのが(B、b)グループ、(A、a)グループでした。
なおグループで表示したのは、すでに御存知かと思いますが、コードには方向性が有ることを認識していたからなのです。
以上の結果は科学的な理論を基に記しているのではなく、あくまでも私が聴き取った認識ですからプラシーボ効果が影響していることが有るかも知れませんが、結果の良し悪しは皆さんの御判断次第です。
投稿: 伊佐周市 | 2011年3月11日 (金) 14時18分